日本の島ガイド「シマダス」（財）日本離島センター 　シーカヤックで沖に浮かぶ島に渡るのは楽しい。無人島には冒険・探検的な面白さがあるし、有人島には人との触れ合いや旅情がある。日本には有人・無人を含めて島とカウントされるものを集めるとなんと6852個もある。島ひとつひとつにそれぞれ違った風土、歴史、自然、慣習、人の暮らしがあるけれど、そんな島の等身大の姿に一番自然体でアプローチすることのできるツールがシーカヤックなんだ。クルーザーやヨットではなかなか細かい入り江には入っていけないし、ちょっとよそよそしいものがあったりする。その点シーカヤックならどこかちょっとしたビーチがあれば上陸できるし、港に入っていって岸壁を歩いているオッチャンオバチャンにフレンドリーに声をかけやすいし、あるいは黙っていても向こうから興味津々で声をかけてきてくれる。そういう自然発生的なノリからの展開が面白いんだよね。島独自のスタイル。で、この本「シマダス」だ。全国のあらゆる島々のデータが網羅された非常に「使える」ガイドブックだ。島の大きさ、俯瞰地図、自然、観光、人口、産業、歴史、主な見所、交通アクセス、島の自慢、宿、郷土料理、暮らし、祭り、島おこし活動・・・・などなどのデータが詳しくかつ無駄を省いた箇条書き項目ごとに記されていて、ありがたい。かなり分厚い本なので、シーカヤッキングに出かけるときは必要なページだけコピーして持っていくとよいでしょう。パラパラと暇なときに目を通すだけでも旅情がかきたてられるし、そこらのガイドブックのようにチャラチャラしてないし、本当にシーカヤッキングに「使える」本。