台風

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　とうとう夏が終わってしまいましたね。
　皆さんいかがお過ごしでしょうか。
　今年は台風が多く、ツアーも中止が相次ぎ、楽しみにしてらっしゃった方には残念な夏となってしまいました。申し訳ございませんでした。

　各地でも被害が相次ぎ、亡くなられた方も多数に上っています。
　冥福をお祈りします。

　日本列島を覆う太平洋高気圧と、大陸からくる秋の乾いた空気とがせめぎ合って、その間に前線が発生します。台風の刺激によって前線が活発化し、各地で大雨を誘発するというパターンが続いています。

　台風は海水温が高い状況で発生しますが、今年は特に多いです。地球温暖化の影響もあるでしょう。人為的な環境問題からくるもの、地球規模の大気のシフト期、色々取りざたされていますが、おそらく両方でしょう。
　しかしもうちょっと控えていただけないものですかねえ。

　さて今、あの人はどうしてるかな、あの人は元気かな、と、真夏に出会った色んな人のことを思いながらこれを書いています。いかがお過ごしですか？　
　日はすっかり沈んでしまい、外ではコオロギが鳴いています。それにしても、夏の終わりの空気って、なんともさみしげというか、心にぽっかりと穴が開いたような空虚な気分にさせられるものですね。なにより日が短いのが、切ない。このなんともいえないフィーリングを噛みしめながら、まんじゅうを食べているところです。
　
　しかし、シーカヤッキングにとってはいよいよベストシーズン到来です。
　夏が終わるのはさみしいなと思いながらも、早く秋が来ないかなと思っていました。秋特有の透明な空気が織り成す美しい景観、海を渡る優しい風、涼しくなって活性化した海の生物たちが、夏が去ってしまったこのちょっぴり切ない気分を味わい豊かなものにかえてくれることでしょう。

　スポーツの秋、アートの秋、と言うには少々早いですが、一足速く「スポーティでアーティスティックな乗り物」シーカヤックでより美しさを増した海を楽しんでみませんか。

　夏の思い出と同時に、秋にはどんな人と海でお会いできるのか、心より楽しみにしつつ、今週はこれくらいにしておきます。ではまた。

　PS,
　湯浅湾では8月下旬から9月半ばくらいまでが最も水温高く、まだ熱帯魚が泳いでいます。秋の気配は夕暮れ時、海面を覆いつくす独特の色彩の中に、ひときわ色濃く宿っています。オレンジを基調としてあらゆる色彩が透明にゆらめく海の上に漂っていると、なんだか泣けてきます。
　ハートマークに亀裂が入りそうなほど美しい夕暮れの海。
　って感じかな。

　今週の海の言葉
「海そのものはひとつだが、一千の気分と、一千の顔がある」
　　　　　by　ケネス・ブローワー（海洋ジャーナリスト）